症状
物をつかんで持ち上げる際や、ドアノブをひねる動作、雑巾絞りなどで肘から腕に痛みが走ります。
原因
40代以降のテニスをしている方に発生しやすいためテニス肘といわれますがテニスをやっていなくとも発生します。長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、総指伸筋という三種の筋肉が上腕骨外側上顆についており、主に短橈側手根伸筋が原因で痛みが発生します。
長・短橈側手根伸筋は、手の関節を背屈(手首を甲側に曲げる動き)や撓屈(手首を親指側に曲げる動き)を行います。総指伸筋は指の伸展と手首の背屈を行います。
そのため肘の痛みではありますが、肘の使い過ぎというより、手の指や手首の使い過ぎで痛みが発生することが多いです。
治療
テニス肘の治療はまず保存的療法が選択されます。それでも治りが悪い場合は手術的療法を行うこともあります。
保存療法で行われるものは
- 手首や肘のストレッチ
- 前腕の筋力トレーニング
- 電気温熱療法
- エルボーバンド
- ステロイド注射
- 鍼灸
などの治療方法があります。
当院の施術
当院では主にハイボルテージによる電気治療、鍼灸、ストレッチや手技、テーピングでの施術を行います。テニス肘による痛みが出現している方は、患側の肩甲骨や鎖骨の動きが悪くなっている方も多いため、肩甲骨や鎖骨周辺の筋肉も一緒にストレッチやマッサージで動きを出すことにより痛みの改善をはかっていきます。
また鍼灸での治療も効果があることが多いため、治りが良くないと感じている方は一度試してみてください。
参考:1)日本整形外科学会ホームページ,(2024,3/25取得,「テニス肘(上腕骨外側上顆炎)」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる (joa.or.jp))
2)池内 隆治, 片山 憲史, 越智 秀樹, 松本 勅, 勝見 泰和,1994,「上腕骨外側上顆に対する鍼灸治療」『全日本鍼灸学会雑誌』44 巻 2 号 p. 176-180,(3/26,上腕骨外側上顆炎に対する鍼治療の効果 (jst.go.jp)).