指を曲げると痛みが出たり、引っかかってしまい伸ばそうとするとカクッと伸びるばね指について書いていきます。
ばね指の症状
指の曲げ伸ばしは腱により行われます。腱は浮き上がらないよう腱鞘により抑えられ、上手く曲げ伸ばしができるようになっています。腱と腱鞘が使い過ぎなどで擦れて炎症を起こすと腱鞘炎となり、指の付け根に痛みや腫れ、熱感が生じます。進行すると腱の炎症部分が腫れ、腱鞘を通りづらくなるためばね現象が起こり、ばね指になります。
ばね指の原因
手をよく使う職業の方に発生しやすいのはもちろんですが、更年期の女性に多く妊娠出産期の女性にも発生しやすいです。また糖尿病、リウマチの患者さんにも発生します。そのため手の使い過ぎだけではなく、ホルモンバランスの乱れなどが原因のこともあるようです。
治療
最初は保存療法を選択することが多いです。テーピングやシーネによる固定、腱鞘内へのステロイド注射等で炎症を軽減させます。改善しない場合や、手を使う職業の方で引っ掛かりを早く治さなければならない方は手術を行ったほうが良いです。
当院での施術
当院での施術はテーピング、鍼灸、ハイボルテージによる保存療法になります。炎症を起こしてしまっている腱を特定し、鍼やお灸により炎症を緩和させ、テーピングで動きを制限します。
弾発現象が起きていしまっている指だけでなく、前腕部や肩甲骨周囲の筋肉も緊張が強くなっていることが多いため、上肢全体の動きをスムースにするよう施術を行います。
参考:1)日本整形外科学会ホームページ,(2024,4/12取得,「ばね指(弾発指)」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる (joa.or.jp))
2)井上基浩、中島美和、北條達也、糸井 恵、北小路博司,2013,「成人弾発指に対する鍼治療の効果」『日本温泉気候物理医学会雑誌』76 巻 4 号 p. 263-272,(4/12,成人弾発指に対する鍼治療の効果 (jst.go.jp)).